AppNote XRF3066: NEX CG II による 超低硫黄軽油(ULSD)の定量分析
世界各国の規制により、様々な燃料や油に含まれる硫黄(S)の量が制限されています。軽油に含まれる硫黄分は 10 〜 15ppm に制限されている地域もあれば、50ppm 以下を目指している地域もあります。自動車、トラック、バンカー用燃料のほか、石炭火力発電のバックアップ燃料としても、基準値以下の燃料の使用が義務つけられています。こうした石油業界では、極微量の S 濃度に対し、迅速かつ信頼性の高い測定方法が求められています。NEX CG II は、極微量S を測定するため、2 次ターゲット方式を用いた偏光光学系を採用しています。この方式は励起線源を単色化することができ、測定時のバックグラウンドが非常に低く、信頼性の高い測定が可能です。表 1 に示す燃料油の国際的な試験基準 ASTM D7220 やEPA の要求を満たすことができます。