AppNote XRF3068: NEX CG II を用いた ガソリン中マンガン(Mn)の分析
メチルシクロペンタジエニルマンガントリカルボニル(MMT または MCMT)は、四エチル鉛(TEL)に代わり、オクタン価を高めるために自動車用ガソリンおよび航空機用ガソリンに添加されるアンチノック剤として世界の多くの地域で使用されています。自動車用ガソリン中のマンガン(Mn)含有量は、通常 50~500 mg/kg ですが、航空機用ガソリンでは 3000 mg/kg(約 3g/L)にも達します。ガソリン中の Mn 含有量を確実に把握することで、エンジンの圧縮比やその他の幾何学的・機械的な運転条件に基づく最適なエンジン性能を確保することができます。偏光光学系エネルギー分散型蛍光 X 線分析装置 NEX CG II(ネックス・シージーツー)は、単純な操作で簡単にガソリン中の微量 Mn の分析が可能です。特別な試料処理や調製、及び技術的な知識の必要なく迅速に結果を得ることができます。
今回は、ASTM D5059 Test Method D に準拠した、ガソリン中 Mn の分析について紹介します。