AppNote B-XRD1105: 2次元検出器を用いた金属融解挙動の高速時分割測定
In-situ X線回折測定で融解・凝固、結晶相変化などの瞬間を捉えるには、各温度でのX線回折像の取得時間をなるべく短くする必要があります。0次元・1次元検出器では検出器角度のスキャンやその動作準備に時間を要し、また従来の2次元検出器ではデータの計数と読み出しを切り替えるためにX線シャッターの開閉が不可欠という課題がありました。これに対しハイブリッド型多次元ピクセル検出器HyPix-3000は、2次元測定モードにより検出器角度をスキャンせずにX線回折像が取得でき、内部に備えた2つのカウンターを交互に使用することにより検出器のデッドタイムをなくしました。これらの特長を組み合わせた2次元回折像のシャッターレス測定により、急激な結晶状態変化の観察が可能になりました。