AppNote B-XRD1108: 多データ高速処理と2次元検出器を用いた生クリームの融解・結晶化過程の観察
環境に応じて敏感に変化する材料の結晶構造を調べるには、測定雰囲気を精密に制御しながら、迅速かつ正確に回折データを測定する必要があります。温度、湿度、不活性ガスなどさまざまな測定雰囲気中で回折データ測定を可能にするアタッチメントと2次元検出器を組み合わせると、雰囲気変化による回折パターンの変化を視覚的に捉えることが可能となります。さらに、SmartLab Studio II の Data Visualization プラグインを用いると、大量の2次元画像データを迅速に2θと強度に変換し、雰囲気や経時的な回折ピーク位置・格子面間隔・積分強度・結晶子サイズなどの変化を一括してグラフに表示することが可能です。ここでは、X-ray DSCとHyPix-3000を用いて、温度変化に敏感な植物性生クリームの構造変化を観察し、Data Visualization プラグインで処理した例を紹介いたします。