AppNote B-XRD1110: 超小角X線散乱法による強誘電体ナノ粒子の粒径評価
超小角X線散乱法による強誘電体ナノ粒子の粒径評価
は代表的な強誘電体で、コンデンサーの主材料として広く使われています。デバイスの小型化に伴い、誘電特性を高めたナノコンデンサー材料研究と共にナノサイズのBT研究も盛んに行われています。室温で発現するBTの強誘電性は正方晶の結晶構造と強く関係があります。一方、BTの誘電率は粒径が小さくなると増加し、ある臨界サイズ以下になると室温にもかかわらず立方晶を示し、強誘電性を消失することが報告されています。強誘電性と結晶構造、そして粒径の関係を精密に調べるため、様々な測定方法が試みられていますが、その中でも合成された粉末材料の粒径を希釈せずに非破壊で調べられる小角・超小角X線散乱法が注目されています。ここでは、超小角X線散乱法を用いて粉末材料BTの粒径とその分布を評価します。