AppNote B-XRD1141: X線回折法によるセメント水和反応の経時変化観察
セメントは水と反応し水和物を生成することにより、次第に凝結・硬化するという特徴を持っています。水和反応により生成される水和物がセメント粒子を覆い、水和物同士が結びついて硬化していきます。水和物の生成過程を詳細に把握することは、凝結・硬化のメカニズムの解明につながると期待できます。X線回折法は結晶性物質の同定法として強力な分析手法であり、水和物のうちエトリンガイトやモノサルフェート水和物などの結晶性物質の同定を行うことが可能です。今回は、水セメント比を25%とした普通ポルトランドセメントの結晶相の経時変化を観察しました。