AppNote B-XRF3026: 卓上型全反射蛍光X 線分析装置NANOHUNTER II -血清中の微量元素分析-
生体試料のようにたんぱく質などの有機物を高濃度に含む試料は、まず酸分解によりマトリックスである有機物を分解した後、希釈を行います。これにより、乾燥残渣が低減され、SN比の良いスペクトルが得られます。全反射蛍光X線分析法(TXRF法)は、液体試料を基板に滴下・乾燥するだけで測定することができます。また内標準法を用いることにより検量線を作成することなく、多元素同時定量分析が可能です。液体試料の代表的な元素分析法である原子吸光光度分析法(AAS法)、誘導結合プラズマ発光分析法(ICP-OES法)および質量分析法(ICP-MS法)と比較し、簡便で迅速な分析が可能です。ここでは、TXRF法による血清中に含まれる微量元素の分析例をご紹介します。