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タンパク質構造の位相解析

タンパク質構造の位相解析

Cr線源を用いて、位相問題をラボ機で解く

単波長異常分散法(SAD法)は、放射光のデータからタンパク質の構造を解くために頻繁に使用される方法で、放射光の波長可変性を利用して金属の吸収端付近の重原子誘導体を測定するものです。 メチオニン含有タンパク質の場合、セレノメチオニン誘導体を調製して、Seの異常分散が利用されます。

しかしながら、SeMet誘導体として結晶化しないタンパク質もあり、また全てのタンパク質がメチオニンを含有するわけでもありません。 その一方、硫黄は、ほとんどすべてのタンパク質のシステイン残基に存在しています。 SeMet置換や重原子浸漬が不要であれば、タンパク質X線結晶構造解析のプロセスは大幅に簡素化されます。 クランビンの構造は、硫黄の異常分散を用いた単波長異常散乱法(S-SAD法)を用い、CuKα線を使用したデータから1981年に解析されました。また、他の多くのタンパク質の構造も、Cu線またはCu線近傍の波長に調整された放射光を用いて解析されました。