AppNote XRD1001: 固体医薬品の評価法① ~原薬の結晶形の種類を調べる~ (結晶多形の存在が既知の場合のアプローチ)
固体医薬品の評価法① ~原薬の結晶形の種類を調べる~ (結晶多形の存在が既知の場合のアプローチ)
医薬品の原薬は温度や湿度等の影響で、結晶多形*1 や擬似結晶多形*2 へと相転移*3 することがあります。複数の結晶多形もしくは擬似結晶多形が存在する場合、それぞれの結晶多形ごとに、溶解度や体内への吸収速度が異なることから、医薬品の開発、製造においては結晶多形を区別し、定量することが必要になります。
それぞれの結晶多形や擬似結晶多形は異なる結晶構造を有することから、粉末 X 線回折測定(XRD)、および示差走査熱量測定(DSC)で異なるプロファイルを示します。 ここでは結晶多形の存在が既知の場合に、被検試料がどの結晶構造に帰属するかを調べる方法をご紹介します。