AppNote XRF3070: NEX CG II による 汚染土壌中の有害元素の分析
環境問題上、汚染された土壌は厳しく管理する必要があります。土壌汚染対策法では次のように記載されています。
①新たな土壌汚染の発生を未然に防止すること
②土壌汚染の状況を的確に把握すること
③土壌汚染による人の健康被害を防止すること
蛍光 X 線分析は、簡単な試料処理で元素分析が可能で、第二種特定有害物質のカドミウム(Cd)、鉛(Pb)、セレン(Se)、ひ素(As)、水銀(Hg)、クロム(Cr)を迅速に分析することができます。
ここで紹介する偏光光学系エネルギー分散型蛍光 X 線分析装置 NEX CG II(ネックスシージーツー)は 2 次ターゲットを用いた偏光光学系を採用しており、高 PB 比で高感度分析ができ、土壌含有量基準を十分に満足する性能を有します。土壌は主成分の 酸 化 ケ イ 素 ( SiO2 ) 、 酸 化 ア ル ミ ニ ウ ム ( Al 2 O3 ) 、 酸 化 鉄(Fe 2 O3)をはじめとする遷移元素といった様々な共存元素があり、重なりの多い複雑な蛍光 X 線スペクトルとなる場合があります。この様な複雑なスペクトルの定量分析において、エネルギー分散型装置専用のス タン ダ ードレ ス FP の RPF-SQX ( RigakuProfile Fitting -Spectra Quant X)を用いて、正確さが高い定量値を得ることができます。