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【論文掲載】 Japanese Journal of Applied Physics誌にリガクX線研究所 伊藤 義泰らの研究論文がオンライン掲載されました。

2023年5月22日
株式会社リガク

論文掲載:

公開日:2023年4月21日(金)

論文タイトル:Characterization of deep-hole structure of semiconductor devices using transmission small-angle X-ray scattering

概要:4月21日付で、透過型CD-SAXSを用いた半導体デバイスの深穴形状計測に関する論文が、Japanese Journal of Applied Physicsに掲載されました。3D-NANDなどに代表される最新の半導体メモリは、三次元構造を持つことによって単位面積当たりの記憶容量を増加させています。

具体的には、直径数10nmの穴を深さ数ミクロンに渡ってエッチングし、その高アスペクト比の深穴の中にデバイス構造が形成されます。デバイスの性能は深穴の形状や乱れの影響を受けやすいので、非破壊かつ高精度に深穴の形状を計測する技術が求められています。

我々は、このような背景のもと、透過型CD-SAXSの装置と新しいX線小角散乱解析法を開発し、半導体デバイスの深穴形状計測に適用しました。透過型CD-SAXSで得られた深穴の形状を電子顕微鏡観察像と比較したところ、深さ方向に対するホール径の微細な変化、また、深穴加工で生じたチルト(傾斜)やベンド(曲がり)構造までもが良く一致していることが確認されました。

本手法は、半導体デバイスの開発や品質管理、また、露光機の最適なエッチング条件の決定など多くの場面で活躍することが期待されます。

インライン向け透過型CD-SAXS装置は、XTRAIA CD-3000Tシリーズとしてリリースされています。


DOI: https://doi.org/10.35848/1347-4065/acc5c8

 

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