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SmartLab Studio II
  • 測定から解析、レポート作成まで1つのソフトウェアに搭載、シームレスな操作が可能
  • 定性、定量、結晶子サイズ、リートベルト解析などの粉末解析プラグインの他、反射率、ロッキングカーブ、極点、PDF解析など多彩な解析に対応
  • データビジュアリゼーションやクラスター解析など多彩なデータ処理が簡便に(SLSのページ)
  • 21 CFR Part11
  • データインテグリティに対応(SLSのページ)
  • 1つのドングルで同時に10台のPCを利用可能なネットワークライセンスに対応(SLSのページ

X線分析統合ソフトウェア

測定から解析まで、X線分析のすべてをこなす統合ソフトウェア

SmartLab Studio II は、全自動多目的X線回折装置SmartLabによる測定、および得られたデータの解析を行う統合ソフトウェアです。SmartLab Studio II は、調整・測定・解析・レポート作成まで、X線分析のすべての作業をサポートします。プラグインテクノロジーの採用により、SmartLabに必要な機能がいくつかのプラグインに分割されています。測定プラグインには、リガクの熟練者のノウハウを結集した「パーツアクティビティ*1」が用意されており、初心者の方でも、常に最高のデータを得ることができるよう設計されています。解析プラグインでは、用意されたフローバーに沿って誰でも簡単に解析を進めることができます。熟練者にはソリューションツリーが用意され、一段上の解析を容易に行うことができる仕組みも実装されています。

 

Explore these plugins

初心者からエキスパートまで対応可能なユーザーガイダンスシステム

  • リガクのノウハウを活かし、試料に応じた条件を自動設定するウィザード機能
  • (設定により)ボタン1つで測定から解析までの実行が可能
  • 0, 1, 2次元全てのデータ測定、解析に対応
  • In-situ, Operando測定など外部装置と組みあわせた自動測定機能
XRD Measurement Plugin

最新の統合粉末X線解析パッケージ

Powder XRD Plugin
  • 定性分析から未知構造解析までを1つのインターフェース上で実行可能
  • 高い結晶性の物質からアモルファスまで何が混ざっていても定量可能なDD法に対応
  • FP(Fundamental Parameters)法をプロファイルフィッティング用にサポート
  • JIS、NIOSHに則った遊離珪酸・アスベスト,ASTMに則った残留オーステナイトの定量が可能
  • 粗大粒子からの回折線を利用する2D定性分析に対応

ハイブリッドサーチマッチにより定性能力が向上

ピーク位置およびプロファイル形状に基づいた結晶相検索の特長を融合させた「ハイブリッドサーチマッチ」により、結晶相検索の精度が飛躍的に向上しました。選択配向した結晶相や、複雑に格子変形した結晶相も同定できます。

リートベルト解析をより身近なものに

データベースからの結晶構造パラメーター取得、解析条件設定、結晶構造表示、定量結果表示まで簡単に操作できるインターフェースが用意されていますので、どなたでも簡単にリートベルト解析を行うことができます。

基本パッケージ

全自動プロファイルフィッティングによる迅速な結果算出

測定データを読み込むだけで、全自動プロファイルフィッティングが行われ、ピーク位置、半値幅、積分強度、Scherrer法による結晶子サイズなどが直ちに算出されます。

結晶子のサイズ分布評価も可能

ファンダメンタルパラメーター法(FP法)を用いれば、測定時の光学系情報から理論的なピーク形状が計算され、結晶子サイズの分布など、より詳細な解析結果が得られます。

DD法パッケージ(オプション)

DD法での定量が可能

DD法に基づいて各結晶相の化学組成とピーク強度の総和を用いた定量が可能です。未知の不純物や非晶質相の定量値の推定に利用できます。また、単相プロファイルが測定できれば、その測定プロファイルを用いて混合相の定量ができます。

定量パッケージ(オプション)

検量線作成が簡単に

定量オプションでは各種検量線法(外部標準法、内部標準法、標準添加法)を利用できます。ソフトウェア上でピーク強度の抽出とデータプロットができ、簡単に検量線を作成・利用できます。検量線法による定量分析は、特定の結晶相の定量・管理に便利です。

定性パッケージ(オプション)

ハイブリッドサーチマッチによる柔軟な検索

リガク独自の「ハイブリッドサーチマッチ」では、複雑な格子変形を検出できるピークベース定性の長所を活かし、同定困難とされる固溶相も容易に同定できます。また、分離されたピーク強度を用いて選択配向の有無も判定するため、既存のプロファイルベース定性にはない、柔軟な検索を実現しました。

応用解析パッケージ(オプション)

多彩な解析も思いのまま

測定データの読み込みと同時に行われる全自動プロファイルフィッティングの結果から、結晶子サイズと格子歪、格子定数、結晶化度といった応用解析結果が直ちに得られます。これらの応用解析結果は構造と物性との相関を調べたり、試料間での結果比較などに役立ちます。

リートベルト解析パッケージ(オプション)

結晶相同定結果の利用

試料に含まれている相が不明な場合は、結晶相を同定した後、リートベルト解析に進みます。リートベルト解析に必要なパラメーターの初期値は、結晶相同定の直後に測定データから自動的に見積もられるため、初めての方でも簡単にリートベルト解析を行えます。

リートベルト法による定量分析

検量線法では試料に標準物質を混合して検量線を作成する必要がありますが、リートベルト法では被検試料の測定結果から、直接、定量結果が得られます。

WPPF法による格子定数精密化

リートベルト法または全パターン分解法(Pawley法)による格子定数の精密化は、測定ピークの位置だけでなく、形状にも基づいて行われます(WPPF法)。内部標準相や外部標準試料による角度補正を行い、より正確な値を求めることができます。

FP法による理論ピークプロファイル計算

測定時の光学系および結晶子サイズ分布を考慮した理論ピークプロファイルを計算するファンダメンタルパラメーター法(FP法)は、セメント試料など、多数の結晶相が含まれる試料の解析に威力を発揮します。

構造決定パッケージ(オプション)

未知結晶構造解析に必要な機能を集結

未知結晶構造解析の初期構造の決定では、一つの手法だけでは初期構造が得られない場合があります。構造解析オプションでは、パラレル・テンパリング法による直接空間法やチャージフリッピング法の他に、未知結晶構造解析に定評があるEXPO2014との連携による直接法やシミュレーティド・アニーリング法による直接空間法も使うことができ、幅広い解析手法の選択肢を提供しています。
※指数付けと構造精密化には、リートベルト解析パッケージが必要です。
※ EXPO2014は、構造決定パッケージに含まれます。EXPO2014の使用には、使用に関する承諾書に同意する必要があります。

OChemDBの情報を束縛条件に利用

粉末構造解析では、リートベルト解析を行うと、原子間距離や結合角度が合理的な値から離れてしまうことがあります。構造決定パッケージでは、OChemDBの情報をリートベルト解析時の束縛条件として設定することができます。これにより、未知の結晶構造でも、合理的な構造を保ったまま、リートベルト解析を行うことができます。
※ OChemDBは、CNR ICのグループにより作成された、原子間距離などの情報が納められた、インターネット上で公開されているデータベースです。
※ OChemDBを使用するには、インターネット環境が必要です。また、データベースサーバーのメンテナンス等により、予告なく使用できなくなる場合があります。

シンプルな膜厚解析から詳細な多層膜構造解析まで対応するX線反射率解析ソフトウェア

XRR Plugin
  • フローバーによるガイダンス形式で薄膜試料の膜厚・密度・粗さを簡便に解析可能
  • X線反射率データの振動解析機能による、試料構造モデリングの支援
  • 試料深さ方向への密度プロファイルをグラフィカルに表示可能
  • 分割測定データ(スキャンスピードやステップ幅を変えて測定したスキャン範囲の異なる複数のデータ)の解析が可能
  • 個々の膜厚が大きく異なる層構造も、装置分解能の異なる測定データを同時に用いて解析可能

反射率プラグインはX線反射率測定データの解析プラグインです。このプラグインを使うことで、多様な多層薄膜の膜厚、密度および表面・界面のラフネスを解析することができます。各種プラグインと共通のフローバーインターフェースを備え、フローに従って作業することで、反射率解析の手順に不慣れな初心者でも、プロと同様のデータ解析が行えます。従来の非線形最小二乗法による反射率解析では、ローカルミニマムが解として求まり、解析初期モデルやオペレーターの技量に依存して、最終解が異なるという問題が起こりがちです。本反射率プラグインでは、多数の解を自動的に探索する最新のフィッティングアルゴリズムを使用することで、初期モデル、オペレーター依存性のない解析が可能になります。

最新フィッティングアルゴリズム

反射率解析に特化した遺伝的アルゴリズムを用いて、真の解(グローバルミニマム)を見つけることにより、オペレーター依存性を最小化します。また、このアルゴリズムを用いることで、初期モデルが最終解から大きく離れている場合でも、解を効果的に見つけることができます。

デュアルフィッティングアルゴリズム

より精密な解析のために、デュアルフィッティングアルゴリズム(遺伝的アルゴリズムと最小二乗法)を搭載しています。遺伝的アルゴリズムでグローバルミニマムを見つけた後、最小二乗法を用いて、さらに精密なフィッティング解析を行います。またこの際、膜構造パラメーターの下限、上限を設定したり、パラメーター間に多様な束縛をかけることで、解析精度を向上できます。

拡張フーリエ膜厚解析

拡張フーリエ膜厚解析を用いることで、フィッティング解析をせずに膜厚情報の概算が可能です。また、膜厚概算値をフィッティングモデルに適用することで、より最終解に近い初期モデルを作成でき、解析時間を短縮できます。

多彩なモデリング機能

1つの層内部に密度傾斜を設定できるほか、超格子構造についても密度・膜厚傾斜を設定できます。界面拡散などの複雑な構造や、不均一な多層膜の解析にも対応します。測定に使用したX線光学系モデルを設定し、フィッティング解析の際に光学系の分解能を考慮することで、より精密な解析ができます。解析結果の試料パラメーターはテンプレートとして保存することで次回以降の解析に利用できます。複雑な膜構造の解析もスムーズに開始することが可能です。

エピタキシャル薄膜評価のための逆格子マップ・高分解能ロッキングカーブ統合プラグイン

HRXRD Plugin
  • 高分解能ロッキングカーブ解析と逆格子マッピング解析ソフトウェア
  • 230すべての空間群に対応したロッキングカーブシミュレーション
  • 非対称逆格子マップから,歪緩和率と膜組成の同時解析が可能
  • 逆格子シミュレーション機能により測定結果へ指数付けが可能
  • 歪んだ膜の格子定数の自動計算が可能

逆格子マップと高分解能ロッキングカーブの解析を1つのプラグインで実現しました。化合物半導体などのエピタキシャル薄膜の解析において、結晶方位やひずみ状態を評価する逆格子マップ解析から、膜厚や組成比評価のための高分解能ロッキングカーブ解析まで、シームレスな解析が行えます。

最新の材料系に対応

試料面内の2方向の方位を指定する「アンカーパラメーター」の導入により、面内異方性のある基板材料を用いたエピタキシャル薄膜の解析に対応しました。これにより、面内非等方な応力場における、エピタキシャル薄膜の非等方弾性変形を解析することができます。例えば110面のシリコン基板やr面のサファイア基板などに成膜したエピタキシャル薄膜など、最先端材料への適用が可能です。

優れたピークサーチ・画面表示機能

逆格子マップデータの解析時に頻繁に使用する機能を簡略化しました。逆格子マップデータのゴニオメータ―座標・逆空間座標の表示切替や、2次元データにも適用できる高度なピークサーチ機能が1クリックで実行され、正確な逆格子点座標が簡単に求められます。試料モデルから計算されるシミュレーションを測定データ上に重ねて表示する機能により、測定結果の解釈も容易です。

多様な膜構造モデルに対応

複雑な多層膜構造を有するサンプルでも、パラメーターの層間リンク機能や超格子モデリング機能により、構造モデルをスムーズに作成することができます。歪状態を記述するパラメーターとしては、面内2方向の緩和率・面内歪・格子ミスマッチの3つから選択可能です。多層膜の方位ずれ(傾き・ねじれ)の設定、モザイク性の評価機能も追加しました。各パラメーターの値はスライダーバーによる微調整が可能です。試料プロファイルチャートでは表示色を結晶相ごとに設定することで、複雑な試料構造も視覚的にわかりやすく表示できます。

複数データの同時フィッティング機能

1つの膜構造モデルに対して、反射指数の異なる複数の測定データを、同時にフィッティングする機能を備えました。解析に使用した各測定データ・膜構造モデルは、データ間の関連付けを行った状態でプロジェクトとして保存されるため、解析条件と解析結果の管理が容易です。

正確・迅速なフィッティング解析

フィッティングアルゴリズムとして遺伝的アルゴリズムと最小二乗法を採用しました。束縛条件や上下限設定を行うと、多数のパラメーターを同時にフィッティングしても値が発散しにくく、安定した解析結果が得られます。理論プロファイル計算に4波近似・再帰マトリックス理論などを取り入れることで、すれすれ入射の配置での測定や、完全緩和・部分歪・完全歪といったエピタキシャル薄膜の歪状態が、より正確に再現されます。

フローバーによるステップ方式で結晶方位分布図を簡単に計算

Texture Plugin
  • 極点図測定結果の表示とODF(Orientation Distribution Function)解析
  • 反射・透過極点図を組み合わせた完全極点図の作図と解析
  • 優先方位(hkl)[uvw]の解析と体積分率の算出
  • 結晶方位分布図から逆極点図を計算可能
  • 全極点図から配向関数の計算および配向の方位の定量評価が可能

極点図作成と表示

Texture プラグインでは0次元もしくは2次元検出器で測定された極点図からODF解析(Orientation Distribution Function )を行うことができます。極点図のデフォーカス補正、吸収補正などの補正の機能はもちろんのこと、平滑化、回転、リグリッド等の極点図処理、極点図の接続機能も備わっています。2次元画像から極点図を作成するための機能も搭載されており、2次元画像に対する偏光補正、吸収補正も可能です。また、極点図を様々な形式で表示することができます。

ODF計算

ODF計算ではWIMV*4とコンポーネント近似の2つの解析手法を選択することができ、両手法で結晶方位分布図の計算、また、任意の指数に対する全極点図の再計算が可能です。コンポーネント近似には2つの最適化アルゴリズムがあり、その1つである遺伝的アルゴリズムを用いると、パラメーターを実測極点図に前もって合わせることなく解析を行うことができます。得られた結晶方位分布図から逆極点図も作成可能です。

配向関数の算出

透過・反射極点による極点図の接続、もしくはODF解析による再計算全極点図により配向関数を算出することができます。極点図の「情報」を、配向度合いを示す「数値」として比較、管理できます。製造法の違いなどによる物性値やパフォーマンスの差異を、極点図からの配向関数とリンクさせて評価可能です。

品質管理から研究開発まで幅広い目的に対応する応力解析プラグイン

Stress Plugin
  • Sin2ψ, 2D, Multiple HKL法を用いた残留応力解析
  • バルク材料から薄膜材料まで様々な材料の残留応力を評価可能
  • 2D法を用いた、3軸応力や主応力の精密解析が可能
  • 弾性定数もしくはヤング率・ポアソンνを用いて残留応力を計算可能

残留応力解析

Stressプラグインでは、多結晶材料の残留応力状態をX線回折データから定量的に評価することができます。一般的なsin2ψ法による応力解析だけでなく、平面応力状態(σ11 , σ22 , σ12)あるいは3軸応力状態(σ11 , σ22 , σ33 , σ12 , σ23 , σ13)を仮定した応力テンソルや主応力の解析を行うことができます。また、薄膜材料の応力解析に有効な手法として、異なる回折格子面の歪みεhklから膜の平面応力状態を解析するMultiple-hkl法も搭載されています。データ処理機能としては、0次元, 1次元および2次元検出器で測定された各データを読み込み可能で、2次元画像の切り出しや1次元プロファイルのピーク処理(スムージング・バックグラウンド除去・LPA補正・Ka2除去・ピークサーチ, または, プロファイルフィッティング)を簡単に行うことができます。その他、豊富な材料データベースを基に、測定に使用する結晶格子面の無歪み回折角2θ0やX線的弾性定数(E, ν, K, S1 , S2)の計算機能などを備えています。微結晶粒子間相互作用(graini nt er acti on )の計算モデルには、Reuss(粒子間で応力一定)、Voi gt(粒子間で歪み一定)、 Neerf el d- Hill(Reuss- Voi gt の相加平均)、およびKröner(多結晶母相中に弾性異方性を有する球状単結晶粒が介在)の各種モデルを任意に選択できます。高い操作性と充実した機能により、品質管理から研究開発まで幅広い目的に応じた応力解析が可能です。

ナノオーダーからサブミクロンの粒径・空孔径分布を簡単に算出

MRSAXS Plugin
  • 1次元および2次元の小角散乱データから粒子径を解析
  • 粒径サイズ分布のほか、D10、D50,D90も算出
  • DLS法と比較して、光の透過しない濃厚溶液も測定できます。
  • 複数の分布が混在する試料も解析できます。

粒径・空孔径分布解析

小角散乱データに基づいて、粉末、バルク、薄膜、液体中に存在する1 ~ 100 nm程度の粒子や空孔のサイズ分布を解析します。さらに、超小角(U- SAXS)光学系で測定すれば、1000nm程度のサイズまで解析できます。球、コアシェル、円筒、回転楕円体と言った様々な形状の粒子や空孔を解析できるほか、特定の形状を取らない場合でも解析できるデバイモデルを搭載しています。加えて、粒子・空孔が高密度に存在する場合の構造因子も考慮して、より正確なサイズ分布を算出することができます。

薄膜中の粒径・空孔径分布をより精密に解析

薄膜試料における粒子・空孔のサイズ分布は、薄膜表面および界面のラフネスによる散乱を考慮することで、より精密に解析できます。本手法は、特に粒子や空孔の絶対量が少ない場合や、サイズが小さい場合などに威力を発揮します。XRD測定プラグインでは、本解析を行うために必要なデータを収集するためのパーツアクティビティが用意されており、試料に関するいくつかの情報を入力するだけでデータ収集も簡単に行えます。

格子シミュレーションとギニエ/クラツキプロット

最小二乗法を用いた粒径・空孔径分布解析だけでなく、簡単な方法で1次元または2次元格子による回折線位置のシミュレーションを行えます。ギニエプロットによる慣性半径の算出も、簡単な手順で行えるようになっています。

非晶質材料の解析に貢献

PDF Plugin
  • 実データから構造関数S(Q)とPDFデータを導出
  • 選択した結晶構造から計算される2原子間距離の位置を、PDFパターン上で確認可能
  • 波長(測定Q範囲)の異なる複数のデータを読み込み、マージした状態でPDF計算可能
  • リップル(短距離ゴーストピーク)除去機能により、合理的な構造関数およびPDFが算出可能
  • 外部ソフトウェアPDFguiおよびRMCProfileへのデータ出力のサポート

RDF、PDFの算出

測定で得られたX線回折パターンから、試料と容器(セル)の吸収を加味して試料のみの散乱強度を抽出後、コンプトン散乱強度を含む強度を補正することでS(Q)(構造因子)が得られます。S(Q)のフーリエ変換によってPDF(二体分布関数)やRDF(動径分布関数)を導出します。

PDFの短距離領域を使った補正(リップル除去)

測定から得られたS(Q )をフーリエ変換したPDFでは、原子間の最近接距離よりも短い距離にピークが現れることがあります。PDFプラグインでは、原子間の最近接距離とこの短距離のピークを加味したS(Q )の補正機能を搭載しており、PDFでの不自然なピークを合理的に除去できます。これにより、不自然なピークを気にすることなく、結晶構造から計算される原子間距離との対比から、非晶質における原子配列を検討することもできます。

大量データ解析の超効率化

Data Visualization Plugin
  • 大量の測定データの処理および表示機能
    • 1DデータのWaterfallプロット(カラーマップ)表示
    • 2Dデータ・1Dデータのスライドショー表示機能
  • in-situ, Operando測定データの表示
    • 温調アタッチメントやXRD-DSCアタッチメントを用いて測定したデータを、温度やDSCチャートと対比させて表示
    • 充放電装置など外部機器から出力されるデータのインポート・リンク機能
  • マッピング測定データの表示
    • 各測定点のデータを、試料画像や測定点と対比させて表示
    • 測定データの指定(抽出)は、測定点の指定のほか、試料画像上の領域や線分による指定が可能
  • 解析プラグインとの連携
    • PowderXRD, Stress, XRR, HRXRDプラグインによる自動解析
    • 自動解析で求めたパラメーター(結晶相、応力値、膜厚・・)を、試料画像や測定点上に半透明カラーマッピング表示
    • 自動解析で求めた各パラメーターの値の統計情報表示(ex:平均値、最大値、最小値など)

高速検出器の出現により、短い時間で大量のデータを収集することが可能になりました。Data Visualizationプラグインでは、温度変化測定などオペランド測定で収集した数千個のデータを、効率的に処理し、結果をわかりやすく表示します。

XYマッピング

XRD測定プラグインで用意されたXYマッピング測定パーツアクティビティを使用すれば、簡単な設定でXYマッピング測定を行えます。各データには測定位置(XY座標)が記録されるので、試料画像に、X線データから得られる物理量を簡単にマッピング表示できます。マッピングできる物理量は、ピーク情報(位置、FWHM、高さ、積分強度など)のほか、結晶相の重量比(定量結果)、結晶子サイズ、si n2Ψ法による応力解析結果、などです。

オペランド測定

温度や湿度などを変化させながら、X線回折測定などを行い、温度や湿度とともにX線パターンが変化する様子を簡単に確認することができます。ウィンドウの左側に温度や湿度のグラフ、右側にX線回折パターンが表示されます。左側のグラフで、ある温度や湿度を指定(クリック)すると、その温度や湿度でのX線パターンが右側に表示されます。スライドショーを表示することもでき、X線パターンの変化を簡単に視覚的に把握することが可能です。

測定開始の同期とテキスト読込機能

本ソフトウェアでサポートされていないアタッチメントでも、デジタル信号と同期したX線測定ができます。Data Visualizationプラグインでは、外部アタッチメントで出力される時間vs物理量のテキストファイルがあれば、それを読み込んで、オペランド測定と同様の表示が可能です。

XRDとDSCの同時測定で得られたデータの簡単解析ツール

XRD-DSC  Visualization Plugin
  • リガク独自のDSCオプションをサポートし,XRDパターンとDSCチャートを時間と温度変化で表示可能
  • DSCチャートの解析(発熱/吸熱開始温度、発熱量、吸熱量などの計算)も可能
  • 結晶相の経時変化を可視化

XRD-DSCデータの表示

XRDとDSCの同時測定で得られたデータは、XRD Measurementプラグインでも簡易表示できますが、XRD-DSC解析プラグインはカスタマイズ機能が充実しており、表示する温度範囲の変更や、データの間引き表示などが可能です。

XRDデータの変化とDSCチャートの変化とのリンク

X線回折パターンの変化と、DSC測定による熱的な変化の関係を同時に可視化することができます。着目した回折ピークのパターンや強度などの変化を、DSCのチャートと並べて表示することで、材料の構造変化に対する知見を得ることができます。

DSC解析

従来はD S C 解析するための専用ソフトウェアが必要でした。SmartLab Studio II のXRDDSCプラグインには、DSCチャートの解析を行う機能が備わっており、融点や相転移点などのほか、溶解・凝固熱などの吸熱・発熱量を見積もることができます。

簡単測定・自動解析・結果の可視化に対応したスクリーニング/品質管理用プラグイン

EaxyX  Plugin
  • 最小3タップ(3クリック)で測定から解析まで完結
  • Powder XRDプラグインと連携した高度な解析が可能
  • 分析結果の一覧表示と合否判定が可能
  • ユーザー権限の設定が可能
  • トレンドグラフにより時系列変化を可視化

EasyXはスクリーニング/品質管理のための測定プラグインです。このプラグインを用いることで、簡単測定、自動解析、結果の一覧表示と合否判定が可能なため、分析に不慣れな方でも、安心して使用することができます。また、トレンドグラフ作成機能により、結果や装置状態の時系列変化を可視化することも可能です。

最小3タップ(3クリック)で測定から解析まで完結

3タップ(3クリック)で測定から解析まで行うことができます。測定者によらず簡単かつミスのない評価が可能です。

Powder XRDプラグインと連携した高度な解析の自動化

Powder XRDプラグインで作成した解析テンプレートを利用できます。
リートベルト解析(格子定数、定量など)、結晶子サイズ解析、結晶化度解析、ピーク強度(比)の算出などの各種解析の自動化が可能です。

分析結果の一覧表示と合否判定

各分析結果は一覧で表示することが可能です。
また、合否判定機能も搭載されています。
そのため、値の変化や結果の合否が一目でわかります。

ユーザー権限の設定が可能

管理者は、ユーザー権限設定によりユーザーごとに使用可能な機能を限定することができます。
例えば、オペレーター権限では測定と解析結果の表示のみを可能にするなど、ユーザーレベルに合わせた最適な条件を設定することができます。

トレンドグラフにより時系列変化を可視化

トレンドグラフにより、装置情報や解析結果の時系列変化をリアルタイムに確認することが可能です。