小惑星「リュウグウ」の試料を熱分析で測定
▶リガク、はやぶさ2「リュウグウ」試料を分析 波長分散型蛍光X線分析で炭素、酸素を含む20元素の元素組成を明らかに
熱分析では水分測定で隕石との違いを発見
-2022年6月10日-
X線分析・検査機器のトップメーカーである株式会社リガク(本社:東京都昭島市、代表取締役社長:池田俊幸、以下「リガク」)は、リュウグウ試料に含まれることが想定される元素について波長分散型蛍光X線分析装置 ZSX Primus IVで含有率を決定し、さらに示差熱天秤―ガスクロマトグラフィー質量分析同時測定システムがCIコンドライト隕石とリュウグウ試料の違いを明らかにしました。
今後、世界中の研究グループによって様々な解析が行われるリュウグウサンプルですが、そのための指標となるデータをリガクが出したことになります。
リガクの分析結果は、はやぶさ2ミッション初期分析チームの化学分析チーム(チームリーダー=圦本尚義・北海道大学教授)による論文に示され、米国科学雑誌Scienceに日本時間2022年6月10日(金)午前3時(オンライン)に掲載されました。
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▶JAXA宇宙科学研究所の橘省吾特任教授、北海道大学の圦本(ゆりもと)尚義教授が8月4日にリガク東京工場へ来社され、リガクのTG-DTA-GC/MSシステムを使って、リュウグウサンプル中に含まれる水分量を測定
-2021年8月4日-
JAXA宇宙科学研究所の橘省吾特任教授、北海道大学の圦本(ゆりもと)尚義教授が8月4日にリガク東京工場へ来社され、リガクのTG-DTA-GC/MSシステムを使って、リュウグウサンプル中に含まれる水分量を測定しました。
圦本教授は小惑星探査機「はやぶさ2」が小惑星「リュウグウ」から持ち帰った石や砂などの初期分析を行う6つのチームのうち鉱物の化学組成を明らかにする化学分析チームのリーダーを務められています。橘特任教授は初期分析チーム全体を統括されています。
リュウグウは有機物や水を多く含む小惑星だと考えられています。太陽系と生命の起源や進化のなぞを解き明かすため、リュウグウの分析には大きな期待が寄せられています。
リガクの熱分析装置TG-DTA8122とGCMSを組み合わせた
TG-DTA/GCMS同時測定システムでリュウグウサンプルを分析
リガクの蛍光X線装置で「リュウグウ」サンプルの元素分析を行いました