米国版はやぶさOSIRIS-REx「オシリス・レックス」が採取した試料を分析
~ 小惑星「ベンヌ」の砂粒を熱分析装置で測定 ~
小惑星ベンヌ ©NASA
2023年12月、小惑星Bennu「ベンヌ」の砂粒に対して、示差熱天秤(しさねつてんびん)―ガスクロマトグラフィー質量分析同時測定システム「TG-DTA/GC‐MS」を用いた分析を行いました。
「ベンヌ」の砂粒は、アメリカ航空宇宙局(NASA)の小惑星探査機 OSIRIS-REx「オシリス・レックス」が採取した試料です。
本分析は日本の探査機「はやぶさ2」が持ち帰った小惑星「リュウグウ」の試料を分析した、圦本(ゆりもと) 尚義教授(北海道大学大学院理学院)、橘 省吾教授(東京大学大学院)立会いの下、リガクアプリケーションラボ熱分析グループによって行われました。
今回の熱分析は、試料に含まれる水分量と炭素量を測ることを目的としています。他の分析手法では水と炭素総量の測定が可能ですが、熱分析で分けて視ることで「ベンヌ」が小さいダストのような存在から惑星に至るまでの歴史を知る、非常に有用な知見を得られると期待されています。また、本測定はNASA分析チームの研究の1つのパートであり、リュウグウの成果との比較分析も予定されています。
リガクは今後もアカデミアとの緊密なパートナーシップを推進し、科学技術の進歩を通して人類社会の発展に貢献することを目指してまいります。
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試料観察TG-DTA/GCMS