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波長分散型蛍光X 線分析装置 ZSX Primus III NEXT

リガクジャーナル 2023年 10月54巻 2号 通巻120号
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蛍光X線分析法は,試料中に含有する元素を簡便な 前処理で,迅速かつ非破壊に分析することが出来る元 素分析手法の1 つです.さらに測定再現性が優れてい る点から,鉄鋼,セメント,耐火物等の工程管理や品 質管理分析に幅広く用いられています. リガクの波長分散型蛍光X線分析装置ZSX Primus シリーズには上面照射型ハイエンド機ZSX Primus IV, 下面照射型ハイエンド機ZSX Primus IVi, 大型試料対 応蛍光X線分析装置ZSX Primus400 をラインナップ し,ご要望に応じて最適な装置を提供してまいりまし た.この度,上面照射型普及機であるZSX PrimusIII+ の後継機として,ハード・ソフト両面の性能・機能の 向上および日々の分析サポート面を強化したZSX Primus III NEXTを開発しました.ZSX Primus III NEXT の特長を下記に示します.

●高速・高精度
・ 測定制御シーケンスの最適化による高スループッ トを実現
・ デジタルマルチチャンネルアナライザ(D-MCA) 搭載により,高強度のX線を精度よく測定可能
●設定・測定・解析のサポート強化
・ 実績のあるZSX Primus IV のソフトウェア「ZSX Guidance」のルーチン分析を強化
・D-MCAデータをフル活用し,精度向上を実現
・定量フローバーの測定条件決定画面の機能強化
・ 1 回の定量分析結果に対する推定される標準偏差を表示
・スケジューラー機能による日常分析管理の効率化
●安全・安心 ・上面照射方式で粉末試料も安全に測定
・装置内への粉塵侵入を抑制
・ 測定中にパソコンとの通信が途絶した場合,試料を自動排出する安全機能を搭載
・装置状態監視機能と分析結果との連携強化
●アプリケーション連携サポート強化
・ ユーザー装置間のアプリケーション条件移行が 容易
・ データパック機能でサービスサポートやアプリ ケーションサポートを迅速化

上記の中から,定量フローバー測定条件決定画面における妨害線を考慮したBG(バックグラウンド)角度自動検索機能およびアプリケーションサポートについて紹介いたします.

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