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H24年度夏学期 X線解析セミナー・シラバス(※開催済み)

東京大学・リガク産学連携室 H24年度前期 X線解析セミナー・シラバス


コース名

単結晶X線構造解析コース

主担当者

山崎 幹緒 (株式会社リガク 応用技術センター)

 

コースの目的: 単結晶X線構造解析は原子や分子の三次元配列を明らかにする手法の一つであり、触媒や電子材料など低分子化合物からタンパク質結晶まで立体構造の解明に優れた解析手段です。本コースは対象者のX線構造解析の経験に基づき、初心者編と経験者編の2つに分けて行います。
初心者編: X線回折の基礎を概説した後,測定装置の原理から構造解析を行う上で必要な知識について解説します。また、簡単な低分子化合物結晶を例に,測定から構造解析までを,実演・実習を交えながら解説します。このコースでは測定から構造解析までを自分で行えるようになる事を目指しています。
経験者編: 高度なハウツー的な解説を行います。特に測定や構造解析を行う上でトラブルになりやすい事項等を、例題や実演・実習を交えながら解説します。このコースでは難しい問題に直面した際の解決方法の習得を目指しています。

 コース内容

番号

日  程

題  目

内    容

担当

A1

5月16日 (水)

講義  10:0011:30

実習  13:0017:00

5 23(実習予備日)

初心者編

単結晶X線構造解析-その1 原理と結晶

講義: 回折の原理と結晶の対称 。構造の 精密化と解析結果の評価

実習: 単結晶の選定、サンプリングの方法の 実演。

山崎 幹緒

A2

5月30日 (水)

講義  10:0011:30

実習  13:0017:00

6 6(実習予備日)

初心者編

単結晶X線構造解析-その2 測定と構造解析

講義: 測定ソフトウエア CrystalClearを使った測定の流れとデータ処理の解説と実演。解析ソフトウエア CrystalStructureを使った構造解析の流れの解説と実演。

実習: 測定装置を使用しての測定実習。標準サンプルの測定データを使用した構造解析実習。

山崎 幹緒

A3

6月13日 (水)

講義  10:0011:30

実習  13:0017:00

6 20(実習予備日)

経験者編

単結晶X線構造解析-その1 測定と処理

講義: CrystalClear を使ったデータ処理の詳細、 Reciprocal Lattice Viewer(逆格子観察ソフトウエア)による格子定数の判定法、および TwinSolveを用いた双晶の測定データの処理の解説。

実習: 参加者の試料を用いての 測定実習。測定が困難な結晶のマウント法の実演。

山崎 幹緒

A4

6月27日 (水)

講義  10:0011:30

実習  13:0017:00

7 4日(実習予備日)

経験者編

単結晶X線構造解析-その2 構造解析

講義: CrystalStructure を使った構造解析の詳細な解説。双晶およびディスオーダーのある構造の解析実演。

実習: 参加者のデータを用いて構造解析 実習。

山崎 幹緒

A5

7月11日 (水)

講義  10:0011:30

実習  13:0017:00

7 18日(実習予備日)

初心者編

タンパク質結晶構造解析

講義: タンパク質結晶構造解析の原理と測定・構造解析の手順を解説。

実習: タンパク質結晶のマウント、測定とデータ処理おび分子置換法による構造解析の実演。

山野 昭人

 

実習人数:   1 回の実習人数は5名程度とし、それを超えて実習希望がある場合、実習予備日に実施する

テキスト:    プリント配布

参考書:       X線構造解析(大場、矢野著、朝倉書店)、タンパク質のX線解析(佐藤衛著、共立出版)

オフィスアワー: 水曜日15 時~17
           場所: 東京大学・リガク産学連携室(工学部9号館 335室)

問い合わせ先:  seminar-info@soyak.t.u-tokyo.ac.jp

 

コース名

粉末構造解析コース

主担当者

久保 富活 (株式会社リガク 応用技術センター)

 

コースの目的: 各種先端材料の物性や機械的性質を理解するためには、その材料の構造や物理情報を明らかにすることが必須となってきています。そのための解析手段の一つとして粉末X線回折法があります。X線の性質と回折現象を理解し、粉末X線回折法の解析手法、特に定性分析、リートベルト解析、小角散乱による粒径解析などを中心とした原理とその応用について解析例を交えて講義します。さらに、実習を通じて、解析・評価技術を習得し、最終的には参加者が研究している材料の構造解析や特性評価が出来るようにします。

 コース内容

番号

日  程

題  目

内    容

担当

B1

5月11日 (金)

講義  10:0012:00

実習  13:0017:00

5 16(実習予備日)

X線回折法の基礎とその特徴紹介

講義: X線回折の原理およびその特徴を交えX線回折の基礎について解説。

実習: 良質な測定データを得るためのアプローチについて、測定条件を最適な値に設定する考え方について実演を通じて解説。

対象者: 粉末X線回折法を主として学びたい初心者。

久保 富活

B2

5月25日 (金)

講義  10:0012:00

実習  13:0017:00

6 1(実習予備日)

粉末X線回折法による定性分析講習会

講義: 粉末X線回折法による定性分析の原理と特徴について解説。

実習: デモサンプルを使用して、測定解析演習。

対象者: 粉末X線回折法による物質の同定、評価についての初心者(X線回折の基礎理解者)。

久保 富活

B3

6月 8日 (金)

講義  10:0012:00

実習  13:0017:00

6 15(実習予備日)

X線小角散乱法の原理と適用例の紹介

講義: 小角X線散乱法の原理とそれでわかること(結晶相の同定、粒径解析等)について解説。

実習: 触媒材料を使用して、粒径分布解析と周期構造解析の測定実習。

対象者: 小角X線散乱を学びたい初心者。

久保 富活

B4

7月 6日 (金)

講義  10:0012:00

実習  13:0017:00

7 13日(実習予備日)

リートベルト解析講習会

講義: リートベルト解析の基礎と得られる情報と解析例の解説。

実習: リートベルト解析を行うための確認測定と測定条件設定ならびに解析実習。

対象者: 粉末X線回折法で結晶構造解析、リートベルト解析を行いたい初心者(X線回折の基礎理解者)。

久保 富活

 

実習人数:   1 回の実習人数は5名程度とし、それを超えて実習希望がある場合、実習予備日に実施する

テキスト:    プリント配布

参考書:       X線回折ハンドブック(リガク)

オフィスアワー: 金曜日 9 時~17
           場所: 東京大学・リガク産学連携室(工学部9号館 335室)

問い合わせ先:  seminar-info@soyak.t.u-tokyo.ac.jp

 

コース名

薄膜構造解析コース

主担当者

久保 富活 (株式会社リガク 応用技術センター)

 

コースの目的: 薄膜X線解析では、多様な光学系や測定技法を組み合わせて試料評価を行うことを通じ、試料の種々の物性(結晶性、配向性、歪み、膜厚、組成等)を解析し、応用物性との相関や、製膜条件の最適化を模索します。しかし、装置構成が複雑であることや、測定技法の原理の難解さ、装置(光学系、システム、解析ソフトウェア等)の進歩などが相まって、十分に装置を活用できていない、あるいは十分に試料情報を取得しきれていないといった事例が散見されます。 そこで本コースは、薄膜X線で用いられる種々の測定技法とその原理、測定・解析の考え方の概要を理解するための基礎コースと位置づけ、実試料評価を行うための基礎技術習得を実現することを目的とします。X線回折自体の基礎を粉末X線回折コース等にて理解していることを前提とします。コースは以下の3回の講義・実習により構成し、薄膜X線解析にて一般的に用いられる測定・解析の流れを網羅しますが、単独回の参加も可とします。実習は、デモ試料を使って実施することを原則とし、持込み試料については別途の個別相談での対応とします。

 コース内容

番号

日  程

題  目

内    容

担当

C1

5月18日 (金)

講義  10:0012:00

実習  13:0017:00

5 23(実習予備日)

薄膜X線回折の基礎

講義: X線回折法を用いて薄膜試料を評価するうえで重要な光学系や試料配置の考え方、種々の測定技法の基礎と原理について、実測事例を交えてその概要を解説。

実習: 装置セットアップ(光学系調整の手順)、試料のセットアップ(試料位置調整)、Out-of-Plane測定、In-Plane測定の手順についてデモ試料を用いて実習。

対象者: X線回折による薄膜材料測定・評価についての初心者(X線回折の基礎理解者)。

森谷 陽治

C2

6月22日 (金)

講義  10:0012:00

実習  13:0017:00

6 27(実習予備日)

X線反射率法の基礎

講義: X線反射率測定と小角散乱測定の手法原理、測定上の注意点、解析の考え方について講義。

実習: X線反射率測定と小角散乱測定技術について、測定から解析までの流れについてデモ試料を用いて実習。

対象者: X線回折による薄膜材料測定・評価についての初心者(X線回折の基礎理解者)。

西郷 真理

C3

7月20日 (金)

講義  10:0012:00

実習  13:0017:00

7 25(実習予備日)

高分解能X線回折測定と、エピタキシャル薄膜の評価技術の基礎

講義: エピタキシャル薄膜を評価する上で重要な高分解能X線測定の基礎(光学系、逆格子の考え方、試料位置調整、ロッキングカーブ、逆格子マップ測定)の基礎と原理、および解析の考え方について講義。

実習: 高分解能光学系の切替、試料の調整(軸立て調整)、高分解能ロッキングカーブの測定、逆格子マップ測定とそれら測定データの解析(ソフトの使い方含む)までの基本的な流れを実習。

対象者: X線回折による薄膜材料測定・評価についての基礎を理解している人(前期第1回基礎コース受講者が望ましい)。

小林 信太郎

 

実習人数:   1 回の実習人数は5名程度とし、それを超えて実習希望がある場合、実習予備日に実施する

テキスト:    プリント配布

参考書:       X線回折ハンドブック(リガク)、
            リガクジャーナル 薄膜測定基礎講座 ( http://www.rigaku.co.jpより無償ダウンロード可)

オフィスアワー: 金曜日 9 時~17
           場所: 東京大学・リガク産学連携室(工学部9号館 335室)

問い合わせ先:  seminar-info@soyak.t.u-tokyo.ac.jp