Skip to main content

H25年度夏学期 X線解析セミナー・シラバス(※開催済み)

東京大学・リガク産学連携室 平成25年度夏学期 X線解析セミナー・シラバス


東京大学・リガク産学連携室では、X線による物質の構造解析や材料評価について理解と技術の向上を目指したX線解析セミナーを開催してきました。今回は、単結晶X線構造解析コース、粉末・薄膜構造解析コース及び特別コースを設けました。研究教育活動に役立てていただければ幸いに存じます。皆様のご参加をお待ちしています。

 日    程 : 2013 年 5 月 7 日 ~ 9 月 27 日

 会    場 : 東京大学工学部9号館 1階 134室 及び 3階 ナノ工学研究センターX線実験室

但し、 C3「X線残留応力測定による材料の評価」は、(株)リガク 本社・東京工場(昭島市)  [アクセス地図]

 主    催 : 東京大学・リガク産学連携室

 受 講 申 込 : 申込先及び問合せ先


コース A

単結晶X線構造解析コース

コースの目的:
単結晶X線構造解析は原子や分子の三次元配列を明らかにする手法の一つであり、触媒や電子材料など低分子化合物からタンパク質結晶まで立体構造の解明に優れた解析手段です。本コースは対象者のX線構造解析の経験に基づき、初心者編と経験者編の2つに分けて行います。
初心者編:X線回折の基礎を概説した後,測定装置の原理、構造解析を行う上で必要な知識について解説します。また、比較的単純な低分子化合物結晶を例に,測定から構造解析までを,実演・実習を交えながら解説します。このコースでは測定から構造解析までを自分で行えるようになる事を目指しています。
経験者編:高度なハウツー的な解説を行います。特に測定や構造解析を行う上でトラブルになりやすい事項等を、例題や実演・実習を交えながら解説します。このコースでは難しい問題に直面した際の解決方法の習得を目指しています。

 コース内容

No.

日 時

講 座 名

内   容

講 師

A1

5月 7日 (火)

講義  10:0012:00

実習  13:0017:00

初心者編

単結晶X線構造解析
-その1 原理と結晶

講義: 回折の原理と結晶の対称 。構造の 精密化と解析結果の評価

実習: 単結晶の選定、サンプリングの方法の 実演。

山崎幹緒

A2

5月14日 (火)

講義  10:0012:00

実習  13:0017:00

初心者編

単結晶X線構造解析
-その2 測定と構造解析

講義: 測定ソフトウエア CrystalClearを使った測定の流れとデータ処理の解説と実演。解析ソフトウエア CrystalStructureを使った構造解析の流れの解説と実演。

実習: 測定装置を使用しての測定実習。標準サンプルの測定データを使用した構造解析実習。

山崎幹緒

A3

5月21日 (火)

講義  10:0012:00

実習  13:0017:00

経験者編

単結晶X線構造解析
-その1 測定と処理

講義: CrystalClear を使ったデータ処理の詳細、 Reciprocal Lattice Viewer(逆格子観察ソフトウエア)による格子定数の判定法、及び TwinSolveを用いた双晶の測定データの処理の解説。

実習: 参加者の試料を用いての 測定実習。測定が困難な結晶のマウント法の実演。

佐藤寬泰

A4

5月28日 (火)

講義  10:0012:00

実習  13:0017:00

経験者編

単結晶X線構造解析
-その2 構造解析

講義: CrystalStructure を使った構造解析の詳細な解説。双晶あるいはディスオーダーのある構造解析の実演。

実習: 参加者のデータを用いて構造解析実習 実習。

山崎幹緒

A5

6月 4日 (火)

講義  10:0012:00

実習  13:0017:00

初心者編

タンパク質結晶構造解析

講義: タンパク質結晶構造解析の原理と測定・構造解析の手順を解説。

実習: タンパク質結晶のマウント、測定とデータ処理おび分子置換法による構造解析の実演。

松本崇

 

定 員:     16名

テキスト:    プリント配布

参考書:     X線構造解析(大場、矢野著、朝倉書店)、タンパク質のX線解析(佐藤衛著、共立出版)

問い合わせ先:  seminar-info@soyak.t.u-tokyo.ac.jp

 

コース B

粉末・薄膜構造解析コース

コースの目的:
各種先端材料の物性や機械的性質を理解するためには、その材料の構造や物理情報を明らかにすることが必須となってきています。そのための解析手段の一つとして粉末X線回折法があります。X線の性質と回折現象を理解し、粉末X線回折法の解析手法、特に定性分析、リートベルト解析、薄膜材料評価の基礎などを中心とした原理とその応用例について解析例を交えて講義します。さらに、実習を通じて、それらの解析・評価を習得し、最終的には参加者が研究している材料の構造解析や特性評価が出来るようにします。

 コース内容

No.

日 時

講 座 名

内   容

講 師

B1

6月14日 (金)

講義  10:0011:30

実習  13:0017:00

初心者編

X線回折法の基礎

講義: X線回折の原理およびその特徴を交えX線回折の基礎について解説。

実習: 良質な測定データを得るためのアプローチについて、測定条件を最適な値に設定する考え方について実演を通じて解説。

対象者: 粉末X線回折法を主として学びたい初心者。

大渕敦司

B2

6月21日 (金)

講義  10:0011:30

実習  13:0017:00

初心者編

粉末X線回折法による定性分析

講義: 粉末X線回折法による定性分析、結晶化度解析、結晶子サイズ解析の原理と特徴について解説。

実習: デモ試料デモサンプルを使用して、測定解析演習。

対象者: 粉末X線回折法による物質の同定、評価ついての初心者(X線回折の基礎の理解者)。

大渕敦司

B3

6月28日 (金)

講義  10:0011:30

実習  13:0017:00

初心者編

リートベルト解析

講義: リートベルト解析の基礎、及び得られる情報と解析例の解説。

実習: リートベルト解析を行うための確認測定と測定条件設定ならびに解析実習。

対象者: 粉末X線回折法で結晶構造解析、リートベルト解析を行いたい初心者(X線回折の基礎理解者)。

紺谷貴之

B4

7月 5日 (金)

講義  10:0012:00

実習  13:0017:00

初心者編

薄膜X線回折の基礎

講義: X線回折法を用いた薄膜試料の評価で重要な光学系や試料配置の考え方、種々の測定技法の基礎と原理について、実測事例を交えてその概要を解説。

実習: 装置セットアップ(光学系調整の手順)、試料のセットアップ(試料位置調整)、Out-of-Plane測定、In-Plane測定の手順についてデモ試料を用いて実習。

対象者: X線回折による薄膜材料測定・評価についての初心者(X線回折の基礎理解者)。

西郷真理

B5

7月12日 (金)

講義  10:0012:00

実習  13:3016:00

初心者編

X線による膜厚測定の基礎

講義: X線反射率法による膜厚評価法の原理と応用、測定上の注意点、解析の考え方について解説。

実習: X線反射率測定について、測定から解析までの流れをデモ試料を用いて実習。

対象者: X線回折による薄膜材料測定・評価についての初心者(X線回折の基礎理解者)。

西郷真理

 

定 員:     16名

テキスト:    プリント配布

参考書:     X線回折ハンドブック(リガク)

問い合わせ先:  seminar-info@soyak.t.u-tokyo.ac.jp

 

コース C

特別コース

コースの目的:
X線を利用した分析は、多方面に利用されています。このコースでは、単結晶X線構造解析コース及び粉末・薄膜構造解析コースではほとんど触れていない次の4つの分野について、基礎となる原理、測定、及び応用例の講義と実習を通じて、これらの初歩の分析法の習得を目指します。

 コース内容

No.

日 時

講 座 名

内   容

講 師

C1

9月20日 (金)

講義  10:0011:30

実習  13:0017:00

高精度薄膜X線回折装置を用いた薄膜材料の評価

講義: 特に高分解能が必要なサンプルの測定方法について、高精度薄膜X線回折装置SuperLabを用いた測定の流れを解説。

実習: 装置の基本的な操作方法、及び高分解能測定に用いる各種結晶の使用方法や2次元検出器を用いた広域逆格子マップ測定の実習。

対象者: X線回折による薄膜材料測定・評価についての基礎を理解している方(B4 初心者編薄膜X線回折の基礎の受講者が望ましい)。

伊藤義泰

C2

9月24日 (火)

講義  10:0011:30

蛍光X線分析の基礎・応用例と試料処理方法

講義: 蛍光X線分析は、非破壊で迅速に高精度で分析できることから,様々な分野における材料の研究開発や、品質管理において活用されている。また、化学分析のような熟練した技術や専門的な知識が不要であるだけでなく、廃液処理が不要な地球環境に優しい分析法である。
蛍光X線分析法の基礎を説明し、様々な分析試料に対する応用例を紹介。さらに正確な分析値を得るために重要な試料処理、及びさまざまな試料処理例を紹介。

対象者: 蛍光X線分析を学びたい初心者。

山田康治郎

C3

9月25日 (水)

講義  10:0011:30

実習  13:0017:00

X線残留応力測定による材料の評価 (注)

講義: sin2ψ法(最も一般的なⅩ線応力測定法)を基本として、試料情報の決定方法、試料設置方法、予備測定、本測定、測定結果の解釈について説明し、一連の応力測定の流れの理解をめざす。

実習: 応力測定装置AutoMATE IIの操作方法や、残留応力の基本的な測定法の実習。

対象者: X線回折法の基礎を理解している方(B1 初心者編X線回折法の基礎を受講された方が望ましい)。

横山亮一

C4

9月27日 (金)

講義  10:0011:30

実習  13:0017:00

汎用粉末X線回折装置によるX線小角散乱測定

講義: 小角X線散乱法の原理と得られる情報(結晶相の同定、粒径解析等)について解説。

実習: 触媒材料を使用して、粒径分布解析と周期構造解析の測定実習。

対象者: 小角X線散乱を学びたい初心者。

白又勇士

 

定 員:     16名

テキスト:    プリント配布

参考書:     それぞれのセミナーで紹介

      (注)  C3「X線残留応力測定による材料の評価」会場は、(株)リガク 本社・東京工場(昭島市)  [アクセス地図]

問い合わせ先:  seminar-info@soyak.t.u-tokyo.ac.jp

 

 

 申込方法: 各開催の1週間前(休業日を除く)午後3時までに、 申込みフォーム または、以下の内容を明記の上、e-メールにてお申し込みください。

1.参加者氏名

2.参加者氏名 フリガナ

3.所属   研究科、専攻、研究室

4.学年または職位

5.連絡先 e-メールアドレス、電話

6.参加コースNo.(番号)

 

 申込先及び問合せ先: 東京大学工学系研究科総合研究機構ナノ工学研究センター

                  (東京大学・リガク産学連携室)

                  e-メール  seminar-info@soyak.t.u-tokyo.ac.jp