AppNote B-XRD1154 : フィルム垂直透過X線回折法による医薬品の配向抑制測定
配向性を有する医薬品試料は、一般的な反射法で測定する場合、試料充填時の圧力により選択配向が生じます。
強度比が正しい回折プロファイルを得るためには、選択配向抑制が重要となります。試料の保持にフィルムを用いた透過法では、試料充填作業が簡便で、反射法に比べて圧力がかかりにくいことが特長です。ここでは、選択配向が生じやすい安息香酸と(-)-キニーネ硫酸塩二水和物について、反射法とフィルム透過法での測定データの違いを紹介します。